濁流の淀川で少年救助の中国人留学生「大人として当たり前。同じことあったらまたやります」

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   大阪・大淀署はきのう18日(2013年9月)、中国人留学生の厳俊さん(26)に人命救助の感謝状を贈った。台風18号が日本列島を襲った16日、大阪の淀川で水に落ちた小学生を命がけで救った。日本人だったらおそらく肉親でもないかぎり飛び込むまい…。

   感謝状を手にした厳さんは「一生忘れない経験です。もし同じことがあったら、必ず同じことをやります」と話した。

「怖くはなかった。いや、怖くなる時間もなかった」

   京都の桂川や鴨川が氾濫したのは16日早朝だったが、下流の淀川は午後になっても水位が普段より2.5メートルも高く相当な濁流だった。午後5時頃、大阪市北区の淀川左岸堤防をジョギングしていた厳さんは、「助けて」という声を聞いた。岸から15メートルほどのところを少年が流れていた。

   厳さんは飛び込んだが、流れが強く少年に近づけない。いったん岸に上がって全力疾走で少年を追った。知らせでロープを持った人も駆けつけ、 300メートルほど走った道路橋付近でそのロープを巻いて再び飛び込み、沈みかけていた少年の手をつかんで引き上げた。数分間だったという。

   そのとき撮られた写真をみると、救急隊員が横たわる少年を介抱しており、警察官と話している厳さんは上半身裸だ。飛び込んだ理由を聞くと、「成人だったら子どもを助けるのは当たり前だと思います」という。怖くなかったかと聞かれ、「怖くなかった。時間がないから…怖くなる時間もなかった。みんな無事でよかったです」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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