深夜枠でレギュラー化してからもうすぐ半年たつが、ゲストの人選が加速度的に過激になっている。この日もテレビのチャンネルを合わせた瞬間、一瞬目を疑った。MCのナインティナイン・矢部浩之に「SMの帝王と呼ばれる歌舞伎界の重鎮」と紹介されて登場したのは、歌舞伎俳優の4代目・市川左團次だった。御年72歳だ。「このテーマで出てこられて大丈夫なんですか」という矢部の心配をよそに、「大丈夫です」と左團次は静かに答える。同じくMCのマツコ・デラックスは戸惑い、「どう聞いたらいいのよぉ~!」と苦笑いである。
キティちゃんパンツで仁王立ち。「癪に障った象の鼻パンツ。モチモノ大変お粗末なので…」
そもそも左團次がSMの世界に足を踏み入れたのは、京都のSMパブの嬢王様が自分のファンだと聞いて店に行ったのがきっかけだったそうだ。ご本人の属性はS。「昔から性に対しては貪欲でした?」とのマツコが恐る恐る聞くと、仕事や世間のことは普段はまったく頭になく、「それよりも、ちょっとお年寄りの女性がいらっしゃったら、あの人がスカートを脱いでTバックだったら面白いなぁとか…」と性的な妄想を日常的に楽しんでいると告白する。矢部も思わず倒れ込みながら「アウト!」
もう一つの趣味であるという「パンツ集め」については、「もらって一番しゃくに障ったのは象の鼻のパンツ。自分のモチモノが大変粗末なため、象の鼻が挨拶ばかりして困った」と、聞かれてもいないことまでカミングアウトする。
「今はどういったものを履いてらっしゃるんです?」と聞かれると、ズボンをするりと下ろし、キティちゃんのパンツを見せて堂々の仁王立ちだ。とにかく、返答にも行動にも一瞬たりとも迷いがない。その大御所ぶりは見ていて気持ちがいいのだが、こんなにも自分の性癖をあけすけにしゃべって、梨園的にはだいじょうぶなのでしょうか。もはや驚きを通り越して心配になる。