食べずに捨てる「手つかず食品ゴミ」1世帯で年間6万5000円!日本全体では11兆円

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   捨てられたゴミ袋を開けてみると、出てくるのは納豆や豆腐、漬物やインスタントラーメン…。すべて封が切られていない勝ったままの手つかずの食品だ。けさ11日(2013年9月)の特集で京都市で始まっている生ゴミ減量作戦にスポットを当てた。

1パックだけ使った納豆3袋セット、インスタント麺まとめ買い

   京都大学環境科学センターの浅利美鈴助教(環境工学)らは1980年から京都市と共同で家庭ごみの組成調査をしてきた。市内の約220世帯のごみの袋を開けて中身を分析する。1980年代は生ゴミの大半は傷んだ野菜や魚、肉類など生鮮食料品だった。その後は加工品が増え、手つかず食品などが増加傾向にある。こうした食べ物のむだは4人家族の1世帯あたり年間6万5000円にもなるという。

   高畑百合子リポーター「昨年の浅利先生らの調査では、生ごみの約4割が手つかず食品や食べ残しなど、まだ食べられる食品でした。3パックで売られている納豆の1パックや5袋セットのうどんやラーメンの4袋など、安売りやまとめ売りの商品が目立っていました」

京都市が始めた「「3キリ運動」

   京都市は昨年から「3キリ運動(使いキリ、食べキリ、水キリ)」に取り組んでいる。太田恵江さん(74歳)の使いキリの秘訣はこうだ。冷蔵庫で柔らかくなってしまったトマトはワインと砂糖を加えてジャムに。冬は大根のヘタを水を張った小皿に入れて大きくなった葉を味噌汁の具にする。ネギやセロリの切れ端はスープとして使う。

   吉田恭子さん(64歳)は買い物に工夫している。安売りには手を出さず、買い物メモに従って必要なものだけを購入する。冷蔵庫に買ったレシートを貼り、定期的に冷蔵庫をチェック。なくなったものをペンで消していく。

   高畑は「日本で年間、生ゴミとして捨てられる金額はいくらぐらいになると思いますか」とコメンテーターの逢坂ユリ(資産運用コンサルタント)に聞く。「数千億円でしょうか?」

   高畑「そんなものではありません。なんと年間11兆円近くにもなります。この金額は漁業や農産物の売り上げ12兆円強に迫るほどの金額です」

   消費税増税が議論になっているが、11兆円というと、消費税5・2%に相当する。消費者はこれを捨てているというわけだ。

文   ナオジン
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