国語力で全国最下位!怒った静岡県知事「県内の下から100校の校長名公表する」

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   静岡県内の小学6年生の国語の成績が全国最下位だったことに頭に来たのか、川勝平太知事が「下から100校の校長名を公表したい」と言い出して波紋が広がっている。名前公表にどんな教育的効果があるのか。単なる懲罰的な意味合いしかなさそうに思うのだが・・・。

平均62・7%の全国学力テスト「国語A」の正答率57・7%

   全国学力テストで静岡県が最下位だったのは、漢字の読み書きや文章の読み取りなど、基礎学力を見る小学6年生の「国語A」だ。静岡県には公立小学校が512校あり、6年生の「国語A」の平均正答率は57.7%(全国は62.7%)で最下位だった。

   知事は「47都道府県のなかで47位。これ以上、下のないところまで落ちて『逆さ富士』のトップだ」と怒る。また、「こどもに責任はありません。ひとえにこれは先生に責任である。下から100校の成績、あるいは平均点以下の小学校の校長名はぜひ公表したい」という。

   「校長名公表で子どもの成績は上がるのか」と記者に質問されても、「小学校の場合は校長先生の力は非常に大きい。学校経営に問題があるという反省をいただく必要があり、そういう人たちにもう1回、イチからトレーニングをし直して欲しい」と言い放つ。知事はこうも言ったという。「学歴偏重の社会がおかしい。いろいろな子どもがいるのは恥ずべきことではない。だから校長名を公表してもよい」

実施要綱では「成績の学校名公表自粛」…だから校長名!?

   しかし、これではどう読んでも飛躍がありすぎて矛盾を感じる。全国学力テストの実施要領は、序列化を助長させないために市町村名や学校名を公表しないよう求めている。だから、学校名ではなく校長名の公表というわけらしいが、公表すれば子どもたちに伝わる。もっとほかに教育的効果を上げる方法があるはずだ。

   司会の羽鳥慎一「校長名が公表されれば、子どもたちも『アッ、校長先生だ!』と目にする場合もある」

   校長の名前を公表すれば、その学校の生徒たちが劣っていると受け取られるのは必至で、結局は生徒に影響が一番大きい。

   舘野晴彦(月刊『ゲーテ』編集長)「今の世の中、責任の所在がはっきりしない。ある程度きちっとやって行かないとうやむやになってしまうのはたしかです。しかし、もう少し丁寧に説明しないと。それに、行政がどんどん教育の現場に入り込み、影響力が強くなることがいいことなのかと思います」

   県教委の輿水まゆみ学校教育課長は「公表については(知事に)配慮を求めたい」という。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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