安倍首相の大見得「福島原発はコントロール」に東電違和感「そこまではっきりとは…」

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「ウソばっかりついて。だって、現に(汚染水)が流れてんだもん」
「ああ、言っちゃったっていう感じ。できるんでしょうか」

   福島県民から憤りや疑問の声が上がっている。安倍晋三首相が五輪招致の最終プレゼンで、東電福島原発の汚染水について「状況はコントロールされていると私が保証します」と発言したことに関してだ。首相のこの演説がIOC委員たちの不安を払拭し、東京決定の決め手になったといわれるだけに、汚染水漏れの影響に苦しむ地元の人たちは複雑な気持ちだ。

汚濁拡散防止フェンスあっても湾外に汚染水流出

   安倍は質疑の中で「汚染水の影響は港湾内の0.3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている」と数字を上げて説明、健康問題については「今までも現在も将来もまったく問題ない」と断言し、「抜本解決に向けたプログラムを私が責任をもって決定し、すでに着手している」と胸を張った。

   コントロールしているという根拠について、菅義偉官房長官はきのう9日(2013年9月)、「汚染水が漏れたといわれる湾内にシルトフェンス(汚濁拡散防止フェンス)を設けて外に出ないようにしている。フェンス内においても基準値以下になっているし、湾内では検出できないくらいの値以下しか出ていないということでだから、コントロールしているということは、ある意味当然のことではないか」と述べた。

   だが、東京電力はきのうの会見で「(シルトフェンスがあっても)完全に海水の行き来がゼロになるかというと、必ずしもそう思っていない。(コントロールされているかどうかについては)私どもとしては、この状況を1日も早く安定した状況に持っていきたい」と語り、現状でのコントロールについて首相ほどはっきり明言しなかった。また、新たに掘った井戸の地下水から過去最高の1リットル当たり3200ベクレルの放射性物質が検出されたことも発表した。漏れた汚染水が地下水に達した可能性があるとみて調べている。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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