最低でも漁獲量15%削減!マグロが食べられなくなる
今回の会議で日本は02~04年の平均漁獲量から15%削減する案を提案しているが、アメリカは25%の削減案を提出する予定という。削減による食卓への影響について、三重大学大学院生物資源学研究科の松井隆宏准教授はこう指摘する。
「15%は多少跳ね返ってくるが、養殖の生産量も上がっているので供給量や値段に大きな影響はないでしょう。少なくてもそのくらいの削減をしないと、マグロが食べられなくなります。最初の一歩としては意味ある値の設定です」
司会の羽鳥慎一「形が小さければ海に戻すということをしてこなかったのですかね。どう考えたって海にかえした方がいい」
小さいといったってメジマグロの2歳は体長70~80センチ、体重15キロ前後ある。これと成魚を細かく分けていくのは難しいだろうし、マグロははえ縄にかかった段階でほぼ半死状態である。海に戻せといっても簡単ではないのだ。そもそも、京料理ではマグロの刺身は味が淡白だということで、昔からもっぱらメジマグロを重宝してきた。
小松「世界のクロマグロの8割を日本人が消費しているというデータもあり、われわれに突きつけられている課題です」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト