英王室のジョージ王子の誕生を祝って長崎・諫早の縫製会社が贈った赤ちゃん用の肌着に、バッキンガムから礼状が届いた。封筒にはエリザベス女王の切手にバッキンガム宮殿のスタンプ。立派な額に入れられて、社長室に飾られている。
「あなたの素晴らしい祝福に女王陛下も大変お喜びであることをお伝えします」
この会社は(株)美泉。赤ちゃん肌着をつくっていて、オーガニック・コットン100%の自信作2種類を2着づつエリザベス女王宛に贈ったのだった。ジョージ王子の誕生は7月23日(2013年)で、翌24日にはウイリアム王子とキャサリン妃に抱かれてカメラの前に立ち、ウイリアム王子が「重たい」「僕より髪の毛が多いので安心した」、キャサリン妃も「彼がおしめをつけた」などと語る様子が世界中に伝えられた。英王室は気さくだ。
これを見て井上義松社長が「贈ってみよう」言い出した。息子の井上孝輔さんが手紙を書いたという。しかし、返事がくるまで贈ったことを社長には報告していなかった。
礼状が届いたのは8月19日。女王の侍女からで、「ジョージ王子の誕生は英国王室に計り知れない喜びをもたらしました。あなたがベビー服を送り届けてくれたのは、最も嬉しい出来事のひとつでした。あなたの素晴らしい祝福に女王陛下も大変お喜びであることをお伝えします」とあった。本文はタイプだが、井上さんの名前と侍女のサインは手書きだ。
井上社長は「手紙がきたよ。だれから? エリザベス女王から。え~!となった」と話す。2人とも返事が来るとは思っていなかった。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト