「スマホで広がる違法就労」と聞いても、なんのことやら、いまひとつしっくりこないかもしれないが、「クローズアップ現代」によると、10代の間でスマホを活用して、法律で禁じられている18歳未満の飲酒系接客業、児童売春、振り込め詐欺の現金引き出し役などに「就労」したり、勧誘するケースが増えているという。
児童売買春を例に取ってみれば、改正出会い系サイト規制法が5年間に施行で、出会い系サイトは18歳未満の利用ができなくなるなど規制が強化され、利用者、被害者、犯行者は年々下火傾向とみられる。しかし、それに代わってSNSなどの被害が増えてきたという。もっとも、こちらもこの数年は頭打ち傾向のようではある。
「気軽に1日だけでも…」きっかけにソッチの道にのめり込み
夜の仕事の勧誘などが、SNSやこの頃利用者急増の通話コミュニケーションアプリ「LINE」を通じて行われるケースも目立っているようだ。そんなもんは以前からケータイ、メールでやってたじゃないかと思うかもしれないが、メールに比べると、多くの仲間に同報できて便利だそうである。スマホの普及もあり、便利なスマホで扱いやすい利用者の多いアプリがあれば、それでコミュニケーションし、なかには夜の仕事を探したり、あるいは勧誘する人も出ることは自然の流れではあるだろう。
ゆるい紹介ネットワークのようなモノも形成され、10代で元締めのような存在になった人が「あすキャバ出れる人いますか?」などと呼びかけ、友人から友人へとネットワークされていくこともある。
そうしたなかで、「気軽に1日だけでも」と、こちらの道に進んでしまう機会が広がりそうだといったことである。
*NHKクローズアップ現代(2013年8月27日放送「スマホで広がる違法就労~10代闇のネットワーク~」)