教育委員会も開かず教育長の独断専行
舘野晴彦(月刊『ゲーテ』編集長)「これだけの事を大して話し合いも行なわれずに決めてしまうことに恐ろしさを感じますよね」
過去、子どもたちのいじめで解決の芽を摘んでしまった教育委員会の構造的な欠陥がみな頭にあり、それも含めての批判だろう。宮田佳代子(元テレビ司会者)もこう批判する。
「何でだろうと思うことが実に多いですよね。すごく気持悪い。教育長の決めたことが教育の現場に決定として伝わる。ということは、教育委員会はいらないわけですよね。最初の決定に対し、49校のうち1校を除いて閉架措置を取ったわけで、今回の決定で自主性に任せることにしたということですが、もともと自主性のない現場であることを承知なのかなと思いますね。本当にすべてが気持悪い」
教育評論家の石川幸夫がこう止めを刺した。「教育の本質を見失っているのが今の教育委員会と思いますね。一方的な考えを推し進めること自体が大きな問題なのに、認識不足だと思う。とくに、私たち大人も考えなければいけないのは、想像力の欠けた大人が最近になって増えている気がすることです。しっかり考えさえすれば、この問題がどう展開していくかある程度想像がつきます。未熟な大人の判断で、ある意味で知識に偏ってしまった教育の問題点を浮き彫りにしましたね」
文
モンブラン