今さらテレビカメラの前で東京電力を叱って見せても、パフォーマンスにしか見えないのではないか。「けさの顔」コーナーの茂木敏充経産相(57)だ。きのう26日(2013年8月)、福島第1原発を視察し、「東電任せでモグラ叩きのような状況が続いていた」とこれまでのやり方の限界を認め、「今後は国が前面に出ます」と見得を切った。汚染水対策に予備費の活用を含め国費を投入することを明らかにしたものだが、もっと早く決断できなかったのか。
東電任せでモグラ叩き
それにしても、東電の対応は心もとない。汚染水が漏れた貯蔵タンクの前でのやり取りが映し出される。
茂木「雨だったら、こんなふうにならないのだからさ。漏れて出てきているとか、わからないの、目視で」
東電担当者「それが残念ながら。前の晩は異常な漏えいはなかったんですけども、翌朝見てみたら、このあたり全面がぬれていたという状況です」
茂木「『ぬれた』とはどういうこと?」
東電担当者「もう、このあたりに汚染水がいっぱいたまっていて…」
まるで失敗をやらかした子どもと小学校の先生のやり取りだ。
東電は広瀬直己社長を本部長とする対策本部を設置したが、タンクの水漏れを発見するための要員を増やしたり、漏れにくい溶接型のタンクに切り替えたりするなどの応急対策が中心だ。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト