体操の女子選手が「所属クラブで暴力的指導があった」とJOC(日本オリンピック委員会)に新しくできた駆け込み寺「相談窓口」に訴え出た。JOCと日本体操協会が22日(2013年8月)に開いた緊急記者会見で明らかにした。
相談を受けたJOCは日本体操協会に調査を求め、協会は該当する体操クラブの指導者に聞き取り調査を開始した。女子選手は大阪府警にも相談しているという。
日本体操協会の聞き取り調査に指導者「そんなことは1度もありません
日本体操協会の渡辺守成専務理事によると、「JOCの相談窓口に、女子体操選手および保護者より、指導における際の暴力に関する相談があった旨の報告を(JOCから)受けた。かなりたくさんの事象を列挙して相談にこられており、その中には暴力的なことや、言葉による暴力も書かれてあった」という。訴えられた指導者は、聞き取り調査に「そんなことは1度もありません」と否定しているという。
コメンテーターの崔洋一(日本映画監督協会理事長)は「五輪招致の年に一斉に吹き出すように出てきてますね。JOCに相談窓口ができたことは前進と思うが、今までゆがんだ精神主義のなかで選手たちは押しつぶされてきた。それではスポーツは強くならないことは十分分かっているはずです」と呆れる。
協会の渡辺専務理事は「プライベートクラブであろうが、もし暴力があったということであれば、厳しい処罰をもって対応したい」と話している。
2週間後には五輪招致都市が決まる。東京招致への影響を心配する見方もあるが、まずは公明正大に調査しスポーツ界の悪しき体質を徹底的に見直すことが大事ではないか。