十五、十六、十七と あたしの人生暗かった…
人形のようなルックスとはむしろ似合わぬハスキーな声で1970年代を駆け抜けた藤圭子…テレビはきのう22日(2013年8月)から彼女の自殺の話ばっかりだ。きのう午前7時過ぎ、西新宿の路上に倒れている女性が見つかり、間もなく死亡が確認された。高層マンションの13階から飛び降りたと見られ、ベランダにスリッパの片方があり、もう一方は路上にあった。女性はTシャツに短パン姿。あの藤圭子(62)だった。歌手の宇多田ヒカルの母である。
「圭子の夢は夜ひらく」貧しく暗いイメージでブレイク!
藤は6年前から30代の男性とこのマンションで同居していて、現場の状況から飛び降りたとみられるが、男性は寝ていて知らなかったという。 動機もわからない。
父は浪曲師、母は盲目の三味線ひきの家庭で貧しい幼少時代を送った。18歳で「新宿の女」(69年)でデビューし、翌年の「圭子の夢は夜ひらく」で日本歌謡大賞受賞、紅白出場を果たした。暗いイメージで売ったが、実際には気配りのある優しさで知られた。
71年に歌手前川清と結婚したが翌年に離婚。79年に28歳で突如引退するが、30歳で復帰した。82年に音楽プロデューサーの宇多田照實氏と結婚し、翌年に誕生したのがヒカルだ。テレビ局にも赤ちゃんを連れていていったりしていた。宇多田氏とはいったん離婚したが、17日後に復縁なんていうこともあった。離婚、結婚を6 度繰り返している。最近は表舞台から遠ざかっていた。
キャスターのテリー伊藤は「生い立ちの『不幸』を売りにしていたんですよね。ファンも藤圭子は不幸が似合うといって、それが彼女のジレンマだった。似合うかどうかの切なさがあった。コンサートで彼女が華やかな衣装だったら、マスコミが『違う。昔の衣装で歌ってくれ』と書いたりしたが、失礼だよね。そういうこともあってアメリカに行ったのかな」という。