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オリンピック招致土壇場「イスタンブール最下位。東京とマドリードの決戦投票」

   先日は『週刊現代』が2020年の五輪開催は東京に決まったという「スクープ」を特集したが、今週は週刊新潮がどうやら東京だそうだと報じている。だが、週刊現代のようにバンザイではなく、「さあ困った!」とあまり喜んではいない。

   スポーツ紙の五輪担当記者がこう票読みをする。<「イスタンブールは、評価委員会の評価報告書でもかなり厳しく書かれ、まだ『時期尚早』と読み取れる。何より、5月末から続いている反政府デモの影響が大きい。第1回の投票では、イスタンブールが最下位。東京とマドリードの決戦投票になるという見方が圧倒的に多いですね」>

<「ズバリ、東京はマドリードに6割の確率で勝てると見ています」

   そう話すのは、五輪招致委員会の幹部。

「IOC委員が最も多いのは欧州で40名超。欧州諸国はマドリード支持が多いと思われがちですが、東京は欧州票をかなり固めています。まず、24年に五輪招致を目指しているフランス(3名)とイタリア(3名)は、確実に東京に投票してくれる。マドリードで五輪が開催されれば、次は同じヨーロッパの可能性は低くなる。敵の敵は味方の論理です」>

   だが、アジア票、中国(3名)、韓国(2名)、北朝鮮(1名)は見込めないし、中国の影響の強いアフリカ票(12名)も期待できないから、まだまだ予断を許さないようである。

   だが、週刊新潮のいうように「百害あって利は僅少」の五輪によりも、震災復興、景気回復を急がなくてはいけないはずである。私はいまでもマドリードが有力だと思っているが。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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