パワハラ問題や助成金の不正受給など不祥事続きだった全日本柔道連盟の顔がようやく変わった。きのう21日(2013年8月)に開かれた臨時理事会、評議員会で、新会長に新日鉄住金会長兼最高経営責任者の宗岡正二氏(67)、新専務理事に元大阪府警本部長の近石康宏氏(64)がそれぞれ正式に就任した。上村春樹会長(62)ら理事23人と監事3人は辞任し、新体制が発足した。ただ、上村は柔道界に強い影響力を持つ講道館館長の職にはとどまる。
一歩前進は山口香の監事起用…告発女子選手をはじめからバックアップ
宗岡会長を補佐する副会長には五輪金メダリストの山下泰裕氏(56)、監事には暴力問題を告発した女子選手の支えとなった筑波大学准教授の山口香氏(48)が登用された。
司会のみのもんた「ずいぶん時間がかかりましたが、どうなんでしょう。講道館と柔道界は切っても切れない関係でしょ」
コメンテーターの金井辰樹(東京新聞・中日新聞政治部次長)「全柔連と講道館は車の両輪です。一定の評価はしますが、講道館がそのままでいいのかという疑念は残ります」
北川正恭(早稲田大学大学院教授)「政府筋が動いて、それからまた時間がかかって、やっと動いた。柔道界だけなく、日本全体の体質が問われたと思います」
小松成美(ノンフィクション作家)「山下副会長は私たちのヒーローです。古い悪しき体質もよく知っているうえで、改革に取り組んでほしい。暴力問題やセクハラ問題で、女子選手の声を受け止めて背中を押した監事の山口さんには期待したいと思います」
とまあ、期待半分、不安も半分といったところのようだ。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト