東京電力・福島第1原発のタンクから漏れた高レベルの放射能汚染水は、300トンにもなることがわかった。きのう20日(2013年8月)午後、東電が明らかにした。 300トンの大半は地中にしみ込んだとみられ、今後、地下水への影響が懸念される。
汚染水貯蔵タンクの耐用は5年といっていたが、2年しか保たなかった。専門家からは「何年か先には漏れるなと思っていた。ある意味予想通りです」(野口邦和・日大講師)という声もある。廃炉までには30~50年とかかる。そもそも耐用5年とは何だったのか。
「貯蔵タンク」耐用年数5年のはずが2年で劣化
東電が汚染水漏れを確認したのは19日だった。パトロールがタンク周辺の堰の中に水がたまっているのと、排水弁から堰の外に漏れているのを発見した。 タンクの高さは11メートルで、最大1000トンを貯蔵できるが、うち1基の水位が3メートル40センチ下がっていることがきのうわかったのだという。
漏れた汚染水表面の放射線量は、1時間あたり100ミリシーベルト以上で、原発作業員の許容量の5年分にあたる。東電は弁が開いていたのは雨水を外に出すためと、漏れを発見しやすいためとしている。漏洩は続いているとみられるが、どこから漏れているかはわからないという。
原子炉建屋に流れ込む地下水は日に400トン。これが汚染水となってタンクに貯められて、タンクも日々増えているわけだ。水漏れが確認されたものと同型のタンクは現在350基あるが、いずれも鋼板をボルトで締めた構造(溶接ではない)。この締め合わせに使っているパッキンの劣化の可能性が高い。
世界中が「日本は何やってるんだ!」
司会の加藤浩次「耐用5年のはずが2年しか保たなかった」
キャスターのテリー伊藤「もう東電だけじゃ無理ですよ。規制庁を福島に移して、総力をあげてオールジャパンで取り組まないといけない。世界中が見守っていて、日本は何やってるんだと思われてますよ」
宮崎哲哉(評論家)「当初からそうすべきだったんです。東電任せでは無理だと、多くの専門家は指摘していた」
加藤「いまできるのは、新しいタンクに移し替えて、貯め続けることだけ」
テリー「地下水対策も含めて、50年、100年の話ですよ。世界中が見てる」
このニュース、新聞各紙は大きく伝えたものの、内容は「打つ手なし」とむしろあっさりしたものだった。こっちの方がこわい。