子どもたちにとって原爆や戦争の悲惨さを自分で考える資料
たしかに戦場での残酷な描写があるが、ウソを書いているわけではない。元日本兵の証言で事実あったとされている話を書いているし、原爆投下の瞬間は著者が6歳の時に自ら体験した印象を書いている。教育評論家の石川幸夫氏は「子どもたちからすると身近な原爆や戦争の悲惨さを自分で考える資料です。ある意味で民間の貴重な資料と思いますね。今回の市教委の判断は勇み足ではないか。教育者の立場からすると疑問が残ります」と言う。
舘野晴彦(月刊『ゲーテ』編集長)「はっきりいって、市教委の判断は愚の骨頂。著者は戦争の悲惨さを伝えようと身を削る思いでつくった。ちょっと過激だからというだけの発想でふたをしてしまう。そういう発想で、普段から仕事をしているのではないかと疑ってしまいますね。ひどい話だ」
市教委は22日に改めて話し合うというが、これで教育の現場を指導する役割が果たせるのかはなはだ疑問だ。
文
モンブラン