京都府福知山市の花火大会会場で起きた爆発事故で、同じ町に住む竹内弘美さん(44歳)に続いて、京丹波町の小学5年生の山名空君(10)が19日朝亡くなった。爆発事故による死亡は2人になった。
やけどを負った直後の竹内さんは「全身火だるまとなって地面を転げ回っていました。2、3人の男性が身体を叩くなどして火を消しましたが、僕が見たときには洋服は燃えてない状態でした」と花火客は語る。病院の担当医師は「運び込まれてきたときは全身の95%が熱傷を負うという危険な状態でした」と説明した。
「露天商は携行缶が引火してため、ガソリンを辺りにまき散らした」
司会のみのもんた「これほどの火傷を負うとは、爆発はどういう状態だったのだろう」
火元と見られるベビーカステラ屋台のすぐ後ろにいた女性は、「露天の後ろの5、6段目に座っていました。2段目にはガソリンの入った携行缶とすぐそばに発電機があり、携行缶にガソリンを入れようとしたところ、携行缶からガソリンが激しく噴き出して火が入りました。その勢いは消防のホースぐらいはありました」という。そして、驚くことに「その男の人は仕方がないなという感じで、そのガソリンをそのあたりにまき散らしました」と続けた。
スタジオでは防災システム研究所の山村武彦所長が露天商の過失を指摘する。「携行缶の中にあるガソリンは気化します。お温度が1度上がれば気化したガソリンの体積は膨張し、ガソリンの注入口を開ければ激しく吹き出します。露天商ならこのことはよく知っており、注入口を開ける前に注入口の反対側にあるガス抜きの栓を開けて内部の気化したガソリンを外に逃します。今回はこのガソリンのガス抜きが十分に行われていなかったと思います」
服に火が付いたら「ストップ・ダウン・ロール」
みの「ガス抜きをすれば安全なのでしょうか」
山村所長「十分とは言えません。気化したガソリンは空気よりも重いため地表近くに溜まり流れていきます。そのため、火元がある場合には10メートル以上離してガス抜きをします。これは法律で定められたことではありませんが、露天商の間では常識です。これも今回は守られていなかったようです」
井上貴博リポーターは「もしガソリンによって洋服に火が付いたら、ストップ・ダウン・ロールが肝心です。ストップとはむやみに走り回らないこと。ダウンは横になる。立ったままでは火が上の方に向かいます。そして、ロールは地面を転げ回り火を消すことです」
いま、8歳の女児と13歳の少年が重篤だ。