京都府福知山市の花火大会で、開始直前の屋台で爆発が起きた。花火の打ち上げが始まる直前の午後7時半ごろ、屋台で爆発音が2回起こり、炎が上がった。消防によると、3歳の女児を含む59人が負傷し病因に搬送され、うち44歳の女性が全身やけどを負うなど19人が重体か重傷を負ったという。
「モーニングバード!」視聴者がその時の騒然とした模様を撮影した映像やツイッターに投稿された爆発直後の映像を流した。火柱が上がって屋台が燃え上がり見物客が逃げ惑う。サイレンを鳴らし消防車や救急車が駆けつけ、大会主催者の女性だろうか、マイクで「現場近くにいる方は避難。警察官の誘導にしたがいご移動の方をお願いします」と呼びかける声が聞こえる。
爆発現場近くにいた女性は「小学3、4年生ぐらいかな、服の前の部分が溶けてなくなり肌が真っ赤っか。お母さんが氷水で濡らしたタオルを絞り冷やしたり、一生懸命に氷水を子どもにかけていた」と話す。
火が出てしばらくして「ボーン、ボーン」
なぜ屋台で爆発が起きたのか。当時、花火大会の会場には170軒の屋台が出店していた。一夜明けた現場には、このうち出火元と見られているカステラを売ていた黒焦げの屋台と隣の鉄板焼き、その隣りで清涼飲料を売ていた屋台が現場検証のために残され、その脇には病院に搬送された人たちの荷物が爆発当時のままで残されていた。
現場近くにいた主催者の商工会議所職員によると、「まず屋台に火がついて、しばらくしてガス爆発みたいな感じの音が2回した。ポーン、ポーンとびっくりする様な音でした」という。
防犯・防災アドバイザイーの山村武彦氏はこう指摘する。「燃料に使うプロパンガスボンベそのものが爆発する可能性は低いですね。屋台では発電機を止めると暗くなるので、回しっぱなしにして燃料のガソリンを補給するケースがあり、これは非常に危険です。出火した火でプロパンガスのホースが焼け、漏れたガスに引火した可能性があります」
主催の商工会議所「出火の責任は屋台側」
作家の吉永みち子は「安全管理されていると思い、屋台の狭いところを通っている。こうしてみるととても怖いですね。こういうものって、取扱責任者とかあるのだろろうかな」
コメンテーターとして初出演した元NHKキャスターの堀潤は「電話で問い合わせたのですが、管理は屋台の露天商まかせで、主催者側は知らなかったといっていました。責任のあり方をしっかり調査する必要がありますね」と話す。
大会主催者である市商工会議所の専務理事は「総括的には商工会議所の実行委員会に責任はあると考えていますが、出火の責任は屋台側にある」という。出火の責任はそうかもしれないが、屋台の設置場所やプロパンガスの管理体制チェックについては主催者側にも責任がある。