朝からうだる暑さに覆われた先週土曜日(2013年8月10日)は、山梨・甲府市、甲州市、群馬・館林市、高知・四万十市で40度を超えるなど、各地で記録的な猛暑となった。午後になると、関東地方では午後になると雷雨や突風、ひょうが降るなど大荒れの天気となった。
11日午後2時の山梨・甲府駅前「48・5度」
リポーターの黒宮千香子は10日、『おばあちゃんの原宿』こと巣鴨にいた。手元の温度計は40度を超えており、とげ抜き地蔵がある高岩寺までの商店街は人影もまばらだ。商店街のおじいちゃんは「ひどいもんだ。商売にならないですわ」とうんざりしている。道路に打ち水をしていた女性に「効果は?」と声をかけると、「焼け石に水。暇だから水でも撒こうかと」という。
黒宮が翌11日の訪れたのは甲府市だった。JR甲府駅前で午後2時に温度計を見ると48.5度だ。散歩に連れ出したイヌも、地面のあまりの熱さに抱っこしていた。通りかかったオーストラリア人に声をかけるとこんな答えが返ってきた。「オーストラリアは40度当り前。ブツブツ言うより頑張ったらいい。現実は現実ですから」
その現実をものともせず、10、11日の東京ビッグサイトのコミックマーケットには42万人が集まったという。物好きというなかれ。コメンテーターの青木理(元共同通信記者)が「これで日本が支えられているのですから」
ところが、関東地方では11日の猛暑も午後には一転した。栃木・宇都宮市では大粒のひょうが降り、群馬・前橋市では最大瞬間風速23.4メートルの突風が吹き、幼稚園の屋根や農家のビニールハウスが吹き飛んだ。都心では雷雨が襲い、新宿では落雷で京王線が一時停止する混乱もあった。
東京は1875年以来の「42時間ぶっ通し30度以上」
その雨でも都内の暑さは収まらず、午後11時40分には30.4度の暑さ。ようやく30度を下回ったのは12日午前2時だった。東京では10日午前6時台から12日午前2時まで42時間ぶっ続けに30度を超えたことになり、1875年に観測を始めて以来のことという。
青木「原因はともかくとして、熱帯化しているなかで、午前11時から午後2時までを昼休みの時間にするとか、激しい運動とか作業を控えるなど、社会の共通認識として、生活スタイルを変えていくことを考えららいい」
気象予報士の石原良純も「甲子園の高校野球も夜間にするとか、温帯地方の生活スタイルを変えていくことにしないと」と賛同していた。たしかに、こうした状況が来年以降も続くとなると、鍛え方が足ないとか、我慢が足りないとか言ってられない事態になる。