「この番組を見ているみなさんは、アベノミクス効果によって景気が良くなったと思われますか。少しは生活が豊かになったと感じていますか」と司会のみのもんたは視聴者に問う。
きのう6日(2013年8月)、政府の社会保障制度改革国民会議の清家篤会長(慶応義塾長)は、持続可能な社会保障制度の構築のため、高齢者と高所得者に負担増を求める報告書を安倍晋三首相に提出した。改革国民会議は民間の有識者や社会保障専門家などが集まって、9か月間にわたって社会保障制度について議論してきた。はたしてどんな中身なのか。
「アベノミクスの恩恵」還元できないのか
井上貴博アナウンサー「報告書では年金と介護保険、そして消費税増税の負担増を国民に求めています」
大和総研が「75歳の高齢者夫婦が年金240万円で1年間を暮らしていた場合」の負担増を試算した。介護保険で1万2300円、消費税増税で年間5万4900円ほど出費が増え、年金は3万6600円の減額となる。
みの「高齢者などの国民から搾り取るということにならないんでしょうか」
コメンテーターの片山善博(元総務相)「持続可能な社会保障をこれからどうしていくのか。その議論がキチンとされていないので、今回のような報告書が出てきたわけです」
みの「アバノミクスによる経済効果が始まっていると言われていますが、これは本当の事ですか」
逢坂ユリ(資産運用コンサルタント)「大手企業の一部ではその恩恵に預かっている企業もあります。ならば、その利益を低額所得者や高齢者に分配する施策を考えてみるべきですよ」
片山「消費税を3%から5%に上げたとき、景気が突然悪くなりました。今回の2段階に及ぶ消費税増税で景気にどんな影響が出るか、心配されています」
安倍政権内部では消費税先延ばし論が強まっているが、先延ばしすれば円安が進んで消費者物価が上がり、長期金利も上がる。今度は住宅ローンを抱える層の負担増だ。どこかで負担を覚悟しなければならないが、そのためには税や社会保障、財政再建戦力など、トータルな方向を示してほしい。小出しミクスじゃあ、経済効果は薄いし、庶民の将来不安は大きくなるばかりだ。