31日(2013年7月)、米ロサンゼルス近郊のグレーデル市公園で、アメリカの韓国系団体が制作した従軍慰安婦の像の除幕式があった。像は韓国ソウルの日本大使館前に置かれている像と同じもので、現地の日本人は強く反発しているが、市議会が設置を承認した。設置の意図について、韓国系団体の女性は「日本の人たちに改めて歴史を考え直す機会になれば」と語っているが、いまひとつ真意をはかりかねる。
「旭日旗は歴史的な痛みを呼び起こす象徴だ」
FIFA東アジア杯の日韓戦で応援席に掲げられた巨大横断幕についても動きがあった。日本サッカー協会は「FIFAの規定違反の可能性がある」と主催者の東アジアサッカー連盟に抗議したが、韓国サッカー協会は30日、「日本の応援団が試合開始直後に旭日旗を振り大きく刺激したことが発端だ。旭日旗は歴史的な痛みを呼び起こす象徴だ」とする釈明文を主催者側に送った。その伝でいけば、日の丸もダメだと言い出しかねない。
横断幕について、下村博文文科相が「国際試合であるかもしれない状況のなかで、その国の民度が問われることだと思う」と発言すると、韓国外務省は「われわれの国民を対象に無礼な発言をしたことは極めて遺憾だ」とかみつく始末だ。
ロサンゼルスの慰安婦像設置の裏にも韓国政府の意図?
司会のみのもんた「いったいなんなんでしょうね」
コメンテーターの北川正恭(早大大学院教授)はこう見る。「だんだん大きくなって(慰安婦の像が)アメリカからヨーロッパに飛び火するのを警戒しないといけなくなるかもしれませんね。水掛け論は悲しい。落ち着いた議論、学者の議論をもう1回設定する必要があると思います」
金井辰樹(東京新聞政治部次長)は「旭日旗が刺激の発端という話を聞いた日本人の多くは、『エッ、あの旭日旗が出た後で大きな横断幕を準備したの』と疑問に感じたと思いますよ」と苦笑する。
金井が「慰安婦像の背景に韓国政府の意思というものについて確認できるものがあるのでしょうか」と元外交官の美根慶樹 (キャノングローバル戦略研究所主幹)に聞いた。「韓国政府が背後にあって進めているということは承知しておりません。しかし、根っこは繋がっていて、日本が支配していたことへの感情的な問題」という。