LCCの採算率は搭乗率8割。地方空港に観光客送りこめ
国谷「LCCの採算ラインは乗客率8割といわれています。昨年、運んだ乗客は150万人でしたが、この採算ラインには達していません」という。アジア最大のLCCであるエアアジアと全日空が作ったエアアジア・ジャパンは、安さを最大限に追求するエアアジアのやり方が細やかなサービスを求める日本人に合わず、思うような成果が出せず合併を解消した。
戸崎肇・早稲田大学教授は「LCCの利用者はまだまだ伸びます。LCCの登場によって、これまでのヘビーユーザーの大手航空会社利用から、LCCへの利用へと移りつつあります。LCCでビジネスと観光の相乗効果が生み出されるでしょう」と話す。国谷は「LCCの航空運賃が安くても、きめ細かなサービスに応えようとするとコストアップに繋がるのでは」と聞く。戸崎教授は「LCCのサービスの向上が必ずしもコストアップにはなりません。日本は観光立国を目指していますが、これまで地方の空港は独占的でした。海外から地方空港に飛んできた観光客にどう対応するのか。飛行機会社には空港使用料の値下げや、観光客の入国手続き簡素化などオールジャパンで考える必要があります」という。
ナオジン
*NHKクローズアップ現代(2013年月日放送「『格安』は日本の空を変えるか」)