「夏の渇いたノドに冷えた麦茶はうまい!」(宮下純一レポーター)
そればかりではない。麦茶はカロリーゼロ、カフェインゼロに加えて、胃の粘膜を保護してガンや動脈硬化を防ぐ抗酸化成分があり、冷え症の解消にも効果があるというのだ。
「でも、街で聞くと美味しく入れられない人が多いこともたしかです。きょうは香りタップリで、冷え症解消のピラジンを増やすひと手間を教えます」(宮下)
沸騰は5~10分。30分ゆっくり冷ませ!
東京都北区の石丸良子さんは自分が作る麦茶は香りがなく濁っていて、息子の義久君は渋みが強いと言う。作り方は熱湯を容器に注ぎ、ティーバッグ2袋を入れるだけ。ティーバッグは飲み切るまで容器に入れて置く。
静岡県牧之原市の飲料メーカー開発部で麦茶のティスティングを担当している細山広和さんはこんなアドバイスをする。「おいしい麦茶に入れ方のポイントは2つです。1つは砕いたティーバッグの麦茶でなく粒の物を選ぶこと。2つ目は沸騰したら5分から10分で火を止め、そのまま30分放置する。温度が下がって行く中で、甘みも香りも増して渋みは押さえられます」
お湯1リットルで麦茶は大さじ6杯が目安。ティーバッグを容器に入れっぱなしにしておくと、苦みや臭みが出てしまう。
こんな効果もあった!冷え症予防のビラジンたっぷり
飲料メーカー主任研究員・水谷麻衣さんは「麦茶は冷え症の予防になります。香り成分のピラジンが末梢の血管を広げて血流を増加するからです」という。
さらに、茨城キリスト教大学の川上美智子教授がこのテラジンを増加させる方法を伝授してくれた。「フライパンで弱火で2分炒り直します。それ以上炒ると、ピラジンは揮発性があるのでかえって少なくなるし、焦げ臭が強まって不味くなります」
ということは、夏だけでなく、涼しくなっても温かい麦茶を飲んだほうがいいということか。
(磯G)