<風立ちぬ>
「美しい飛行機を作りたい」人殺し道具・零戦でしか結実しなかった夢…宮崎アニメ押しつけがましくないメッセージ

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気になった主人公・二郎の「オッサン声」、瀧本美織の顔が浮かんでしまうヒロイン

   ラブロマンスの比重についても、論は別れそうですが、個人的にはちょうど良かった。仕事一辺倒の人もぱっと大恋愛することはあるでしょう。優しげに描かれていますが、主人公・二郎が基本はモーレツサラリーマンであるほど、恋愛パートの穏やかさとかヒロインの哀愁、押し殺した思いが際立つ。はっきり言って、脚本はかなり好き。

   無垢な夢を人殺しの道具に変える戦争って、なんてひどいんでしょう!的なメッセージをもっとわかりやすく伝えるべき、という感想も周囲の席からは聞こえてきました。でもそこは言い切らないのが良いと思うんだけどな。零戦パイロットの多くが帰らなかったことへの割り切れない思いも事実だけれど、二郎の夢の具現化=零戦であることも真実なんだし。

   唯一残念だったのは主人公・二郎の声だ。見た目は大学生なのに、声だけオッサン。くぐもっているせいか、必要以上に芋っぽいキャラクターになってしまっている印象です。ヒロインも一言ごとに瀧本美織ちゃんの顔がちらつきます。彼女は声が特徴的なのでどうしようもないし、ヒロインのイメージには合っていたので不問にするとして、庵野監督を「声の役者」にする必要はあったんでしょうか。画もホンも良かったから、き、気になるぅっー!

(ばんぶぅ)

おすすめ度 ☆☆☆☆

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