カネボウ美白化粧品の被害拡大あわてて発表―「週刊文春」記事出る前日
カネボウの売り出した美白化粧品で肌がまだらに白くなる白斑の被害が拡がっている。<カネボウ化粧品(東京都中央区)は23日、自主回収中の美白製品について、19日までに肌がまだらに白くなる「白斑」の症状があるとの申し出が2250人あったと発表した。
今月4日の自主回収発表後、10万人を超える問い合わせがあり、6808人が肌の不安を訴えた。このうち、『3カ所以上』『5センチ以上』『顔に明らかな白斑』という重い症状を訴える顧客は2250人にのぼった。自主回収発表時に把握していたのは39例だった」(7月24日付朝日新聞朝刊)
『週刊文春』は被害女性の生々しい告白を掲載し、「カネボウにとって最大のミスは二○十一年に『白斑』を発症した顧客からの相談を『黙殺』してしまったことだろう」と批判している。
週刊文春の発売が24日、水曜日。カネボウは今月4日に自主回収を発表しているが、被害が広範囲に拡がっているのを公表したのは、週刊文春発売前日の23日である。書かれることを察知したカネボウ側が1日早くしたと思えないこともない。カネボウを傘下に持つ花王の株価が急落し、事態の深刻さを浮き彫りにしている。