数日前、毎日新聞の夕刊編集部の記者が取材に来た。何事かと聞いてみれば、週刊現代や週刊ポストでやっている70代、80代のセックス、死ぬまでセックスという特集の背景を解説してほしいというのである。元祖ヘア・ヌードに聞けば、何かもっともらしいことを喋るだろうということらしい。新聞まで動くのだから、話題になっているのは間違いないようだ。
この記事が生まれる背景には、両誌の読者年齢が高くなっていることが挙げられる。20年前の私の頃は、読者の平均年齢はギリギリ40歳前後だったが、今は団塊世代が大半であろう。性能力に翳りが出てきて、EDではないかと心配し始めている世代だ。最初の頃は60代のセックスだったが、70代、80代になったときにはどうかと心配しているのもいるだろうと、年齢を上げていったら、これが意外に反応がよかったのではないか。
ほとんどの読者は「読みもの」として読んでいるはずである。なかには70、80でもう一度花を咲かせたい人もいるだろうから、そういう人は「実用もの」として読んでいるのかもしれない。
その背景に、バイアグラなどのED薬が手に入り易くなったことがあるのはいうまでもない。だが、読者のほとんどはセックスできる彼女もいないし、カミさんをいまさら抱くのも鬱陶しいし、ソープランドやデリバリーヘルスを使うほどのカネも度胸もない人たちであろう。ヘア・ヌードのときもそうだった。本屋でヘア・ヌード写真集を買うほどの度胸のない人が、週刊現代や週刊ポストなら買いやすいと飛びついたのだ。
だが、週刊ポストで作家の渡辺淳一さんがいっているように、「死ぬまでセックス? そんなことできるわけがありません。人体というもの、雄というものが、何もわかっていない。(中略)勃起して射精するというのは、大変なエネルギーと労力、そして気力が必要で、そんなことを死ぬ直前までできるわけありません」
週刊現代や週刊ポストでこうした記事を担当しているのは30~40代。編集長でも40代だから、70、80男のことなど何もわからないはずである。背伸びして作っている記事が本当の共感を得るのは難しい。そろそろ息切れがしているはずである。
毎日新聞の記者氏が「いいですね!」といってくれたのが、「美魔女」の次に来るのは「美ババ(ViVaVa)」だという私のネーミング。アンチエージングにスポーツジムやフラダンスで、体もお化粧のりもよくなった70代、80代がリードしていく時代が来るかもしれない。何やら恐ろしいが。
米国サイキックの王が予言「今後2~3か月くらいに日本で自然災害」準備だけはしておくか
『週刊現代』の今週はまたまた外性器ではない外陰部特集。グラビアでは「じぇじぇじぇ!開けてビックリ 史上初『声が出る袋とじ』」をやっている。袋とじを切り開くと、突然女の喘ぎ声が聞こえるのかとさっそく開いてみたが、何のことはない、URLが書いてあって、そこにアクセスすると、グラビアで裸になっている「野乃」という女性が自ら朗読してくれるという仕掛けである。
試しに聞いてみたが、素人の語りで、ちっとも興奮しない。早かったせいもあるが、見に来ている人数は一ケタだった。私も同じようなことを10数年前のインターネットマガジン「Web現代」でやったことがあるが、朗読のプロを使いもっと本格的だった。もう少し工夫をしてほしいものだ。
その週刊現代に「『9月に日本に大震災がやってくる』を信じますか」という記事がある。狼少年のごとく何度も何度もくり返す週刊現代の定番記事だから、ほとんど読み飛ばしてしまうのだが、「3・11を予言したアメリカ人の警告」というのが気になって読んでみた。
この人物、アメリカで「サイキックの王」と呼ばれ、有名経済誌「フォーブス」でも紹介されたことがあるロン・バード氏(53)という。東日本大震災の起こる前日、彼は日本へ来て「日本に大変なことが起こる。それを伝えに来た」と、ライターの近兼拓史氏に語っていたというのである。その彼が7月14日にツイッターで「今後、2~3か月くらいに、日本で自然災害が起こります」と呟いて、ネット上で話題になっているそうだ。
バード氏は地震とはいっていないが、このところ中程度の地震があちこちで起きている。いわれている南海トラフ地震が起きたら死者32万人以上、経済損失220.3兆円といわれる。当たるも八卦はずれるも八卦とはいってられまい。巨大地震が起これば日本は沈没するかもしれない。ムダかもしれないが、心の準備と物資の準備をしておくことに越したことはないはずである。