きのう25日(2013年7月)に開かれたみんなの党の両院議員総会で、渡辺喜美代表と江田憲司幹事長がともに退席を求められるという異例の事態になった。選挙後の政界再編をにらむ両者の視線が、遠く隔たってしまったらしい。
両院議員総会でも「2人がいると話しにくい」と退席要求
再編に向けていち早く動いたのが江田だった。参院選投開票の21日に、渡辺代表に無断で民主党の細野豪志幹事長、日本維新の会の松野頼久・国会議員団幹事長と協議していた。渡辺は野党再編に慎重で、この動きに相当いらいらしていたものらしい。この日も冒頭、「再編ありきの離合集散は拙速だ。民主党の失敗を繰り返す」と江田を批判した。このため、司会者が「2人がいると話しづらいだろう」と退席を求めたのだという。
渡辺と江田は総会後に別々に会見をしたが、渡辺は「幹事長にどういうことだったんですかと問い合わせしているが、未だに回答がありません。これは全く個人的にやっているということなんでしょうね」という。江田は「何も決まってない。何もないのに報告はないです。申上げておきますけど、国会議員、政治家は子どもじゃないので、いちいち茶飲み話するのに報告する義務はないですよ」とまでいう。これに対して、渡辺は「そっちの方に命をかけるんだったら、(幹事長を)辞めてやるのが筋」と、これはもういくところまでいっちゃった感がある。
大敗野党は内紛、引責辞任、消滅危機で再編どころじゃない?
江田はまた「渡辺個人商店を株式会社化して、上場するのが幹事長の使命だ。何をもって拙速というのか。わが党は政界再編を結党の原点としている」と反論し、つまりはこれを好機とみるかどうかということ。渡辺個人商店じゃダメというのだろう。いつかはこうなる2人だったか。
司会の小倉智昭が「代表と幹事長があからさまにぶつかり合うというのは珍しい。自民党が圧勝したから、野党はしっかりしないといけないが、このありさまではいったいどうなるんでしょうか」
この日はまた、参院当選が1議席に終わった社民党の福島瑞穂党首が責任をとって辞任を表明。すでに「役割は終わった」とする緑の風、同じく議席ゼロで先の見えない生活の党など、否応なしに再編の渦に巻き込まれることになりそうだ。