京都生まれ京都育ちのはんなりお嬢さんは大のホラー好き
藤野さんは京都市生まれの京都育ち。はんなりした雰囲気のお嬢さんのように見えるが、大のホラー好きで、作品もホラーのような怖さを秘めている。父親とその不倫相手との同居生活を3歳の娘の目を通して描いたもので、表面上はやさしい人のように振舞いながら、実は底意地の悪い人物の表現が巧みとの評もあった。ホラー映画を見ながら受賞の知らせを待っていたそうで、100万円の賞金は奨学金の返済にあてるという。
受賞決定後、選考委員との歓談中に無理に頼んで2人にインタビューしたレポーターの大竹真が感心したようにいう。「忙しい中、こちらがわがまま言ったのに、お待たせしてすみませんでしたと。おふたりとも人柄がいいなあと感じました」
コメンテーターのおおたわ史絵(内科医、執筆家)「『ホテルローヤル』は映像化されるんじゃないですか。いかにもドラマですよねえ」
菊地幸夫(弁護士)「桜木さんは裁判所の職員をされていたそうですね。裁判所にも男女の問題がいろいろ持ち込まれますから、いろいろな人間関係を見てこられたんでしょうね」
芥川賞、直木賞とも受賞のたびに話題になるが、これから先もますますのご健筆を。
文
一ツ石