おととい15日(2013年7月)、アフリカのケニア南東部の都市・モンバサで、東洋建設協力会社の技術者である小川悟さん(51)が射殺された。小川さんは現地スタッフに支払う給与など約300万円を銀行から引き出し、車で帰る途中で3人組の男たちに襲撃された。
大竹真リポーター「襲われた道路は幅約4メートル。前方に大八車のような台車が置かれ、行く手を阻んでいたようです。小川さんの車が停止すると、待ち伏せした男たちが車の窓ガラスを割り、抵抗した小川さんを背中から撃ったようです」
銀行から尾行されてた?
現地スタッフ給与300万円下した直後、銀行から出て来たときから尾行されていたようだ。現地は以前から強盗事件が続発し、治安状態が良くなかった。東洋建設の責任者は会見で「昨年、今年と強盗事件が続いていました。ガードマンを増やすなど警備を強化したばかりだった」と話す。
大竹「小川さんは現金が入ったバックともう1つ持っていました。犯人たちは間違えて現金が入っていないバックを奪い、逃走したようです」
開発競争で欧米、中国、日本入り乱れ治安悪化
2年間ケニアに滞在したアフリカ地域研究家・平野克己氏は、「現地の治安状況は不安定です。滞在している外国人はみんな警戒していた」と話す。小川さんの兄・小川淳さんは「治安の悪さは弟も十分知っていたはず。その弟が殺されるとは」と言葉少なに語った。
司会の加藤浩二が「現地では車のガソリンまで抜き取られると聞いています。この状況は何とかならないものでしょうか」という。よその国のことを「何とかならないものでしょうか」って…。行かない以外にないでしょうに。聞かれたコメンテーターの宮崎哲弥(評論家)は困ったように、「欧米ではアフリカは宝の山と見られています。でも、日本はそれまでのODA(政府開発援助)を縮小させていました。その間、中国が勢力を伸ばした。そこで、日本政府もODAの規模を復活させました。確かに、アフリカにはいろいろな資源があり、開発が進んでいますが、陰の部分では貧富の差が広がり犯罪の温床となっているわけです」と説明した。