「とくダネ!」が続けている選挙特集のきょう17日(2013年7月)は「ネット選挙」だったが、街で聞いたカップルは「携帯で投票できるとか」「え、違うんですか?」なんて言っている。別の男性は「中身がよくわからない」と話す。これでは投票率が高くなるわけない。解説をした田中大貴アナも「ネットで投票できるようになったという人が多い」と笑う。しかし、多くの有権者のネット選挙の認識はその程度だろうな。
候補者のホームページやブログ―「見ない」半分以上
この参院選から導入されたのはネットを使った選挙運動だ。しかし、どこまでが可能となるとスタジオの面々もあやふや。整理すると、政党が電子メールを有権者に送る(不特定多数はダメ)。候補者がHPやブログ、SNSなどで呼びかける。有権者が他の有権者にブログやSNSで呼びかけまではOK。有権者同士の直メールはダメ。
問題はそういうことじゃあるまい。「あいつはダメだ」「インチキ野郎」といったネガティブ情報や誹謗中傷をどうするかだ。とくに、投票日前日とか、訂正、修正ができない場面で起った時だ。対処のしようがない。これは必ず起ると思っておいた方がいい。
ただ、冒頭の若者じゃないが、ネットを一番扱う連中がこの様子では、案外影響はないのかもしれない、と思ったら案の定だった。ネット選挙利用の 状況を台場、銀座などで250人(ネットに無縁の人も含む)に聞いた結果はこうだ。
【情報を見ているか】「見ない」51%、「これから見る」27%、「たまに見る」18%、「よく見る」はたったの4%だった。「見ない」とこたえた中には「情報量が多すぎ」「何を見ていいかわからない」というのもあった。
心配されてた炎上、誹謗中傷もなし
別にFNNが1000人に行った【ネット情報を参考にするか】では、「参考にしない」65.1%、「参考にする」31.0%だった。専門家は「SNSやツイッターは人柄がわかる」「政策で本気度が分かる」などと、まあ真面目に捉えている。
司会の小倉智昭「新聞なんかでこの候補者と思ってHPを見ると、演説の動画が出てくる。それを見るとがっかりするのが多いのはなぜでしょうね」 (笑い)
田中「そういう風に実像が見えてしまうので、プラスもマイナスもあります」
小倉「もともと参院選に興味のない人は、ネットも見ないよ」
石戸奈々子(デジタルえほん社長)は「ネット以前に争点が見えにくかったり、野党が弱いというので関心が低いんでしょうね。心配されていた炎上とか誹謗中傷が現時点では少ないのかな」
デーブ・スペクター(テレビプロデューサー)「ネットは見てるけど、若い人を引き込むムーブメントになるようなものがない」
田中「戦略がないと、逆にネット選挙で投票率が落ちると考える人もいます」
うん、案外ありうるかもしれない。この関心の低さは尋常でない。