「神も仏もない」と言うように、神と仏は似たようなお仲間と見られがちだが、当人同士にはけっこう長い確執の歴史がある。このたびは栃木県の世界遺産、日光で、おトクな共通拝観券をめぐり、神社と寺の仲違いが表面化している。
「すごいことになってましてえ」と小松靖アナは伝える。
抜群の知名度の東照宮と地味な2つの神社
日光東照宮と日光二荒山神社、日光山輪王寺の「二社一寺」は、これまで1社または1寺の拝観券より安い共通拝観券を共同で発行してきた。しかし、今後6年間にわたって行われる東照宮陽明門の改修の間、券をどうするかで意見が対立してしまった。神社側はその間の共通券は停止することですでに決まったと主張するが、寺側は券の停止はまったく拝観できない期間に限るべきとする。神社側は寺の態度をよしとせず、寺との信頼関係が崩れたとして、共通券制度を永久廃止する意向という。
このウラには、二社一寺の世界遺産とはいえ、東照宮の知名度が抜群なことがあるという。「輪王寺さんは共通券があると(人に)来てもらえるし、共通にしてくださいって」(羽鳥慎一キャスター)という立場なのに対して、神社のほうは寺との共通券がなくてもあまり困らないようだという。
地元の商店からは「困ったね。(同じ)日光だから、今までと同じようにやってほしい」「二社一寺さんはもう少し仲良くしてもらいたいね」といった声が聞かれた。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト