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競馬界の直言居士・藤田伸二まだ言い足りない!「JRAの馬に乗ったことない素人たち」

   ここでも紹介したが、藤田伸二騎手(41)が書いた、現行の競馬界とJRA(中央競馬会)のあり方を批判した『騎手の一分』(講談社現代新書)が売れている。今週は週刊文春が藤田にインタビューしているので紹介しよう。

   ファンが馬券を買う上で何より求める公正確保という点でも、JRAには重要な課題があると藤田は指摘している。レース中の走行妨害などの不利や危険な場面があった時、失格や降着処分を下す裁決委員についてこう語る。

「三人の裁決委員が多数決で処分を決めるけど、誰も競馬に乗った事がない素人。とにかくレベルが低くてハナクソみたいなジャッジ。言葉の端々から騎手を見下してるのも分かるしね。まあこっちは中卒で向こうは大学卒の『おりこうさん』だから、議論しても言葉では勝てん。ただ、あの人らは相撲のように物言いがついた時にお客さんの前に出てきて説明をする訳でもないし、ファンに見えない密室で処分を決めてる。競馬に乗ったこともない連中が!
   実は処分に対して異議申し立てはできるんやけど、三万円かかる。おまけにこれまで申し立てが通った事が一度もない。岡部さん(幸雄・元騎手)がアドバイザーになってるけど、本当に一緒に議論してるんかいな。俺はその事自体も疑ってるよ。本来、異議申し立てをしたら裁決委員、岡部さん、それから騎手会代表が顔を合わせて話をするべきだけど、そういう 機会が一度もないっちゅうのはどういう事なんやろね」

   毎週の競馬にも改善すべき点は多々あるという。

「日本の馬場は固くてスピードが出る分、馬の故障が発生しやすいんです。ヨーロッパのように時計のかかるタフな馬場にした方が馬の負担は少ない。騎手はみんなそう言ってますけど、JRAは『芝の長さは規定通りです』とか言う。いやいや、同じ長さの芝でも季節や根付きよっても違うやろ、と。なんで長さにこだわるのかが分からん。
   他にも、パドックを出てから発走するまでの時間が長すぎる。スタート地点でぐるぐる回って発走時間が来るのを待ってるんだけど、あれは何のためなの? 海外ではパドックを出て、スタート地点に行ったらすぐ発走ですよ。ぐるぐる回っているうちに馬のテンションが上がってきて、走る前に競馬が終わってしまう事もある。まあ、たまらんよ。
   俺らは馬でメシを喰わせてもらってる。だから馬のことを一番労わらないといけないのに、それが出来てない。杓子定規な規則ばかりでね」

   この覚悟ある告発に、JRAは黙ったままでは、ファンが黙ってはしない。私は高校生の頃、シンザンのダービーを見て競馬ファンになった。命の次に大事なおカネを握りしめて競馬場や場外に行くファンを大事にしなければ、競馬ファンはますます少なくなること間違いない。

   競馬が他のギャンブルと違うところは、公正にレースが行われているというファンからの信頼があついところであろう。しかし、今年になっても減らないレース中の斜行や妨害、ラフプレー。こうしたことに毅然とした裁決をしなければ、ファンは納得しない。負けても勝っても競馬は楽しい。レースが公正に行われているという前提があればだが。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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