日本が原発を取り戻すのも時間の問題となってきた感のある昨今だが、その一方で、福島を取り戻す道筋は一向に立たないようだ。
福島第一原発の海側の観測用井戸水で放射能が急上昇。原子力規制委は高濃度汚染水の海洋への流出が「強く疑われる」との見解を出した。しかし、東京電力は「データの蓄積」が十分でないので、海への汚染があるかないかは「申し上げられない」と極めて悠長な、いや慎重な態度だ。いつになったらデータが十分蓄積されるのかも「申し上げられない」んだそうである。
このまま続けば周辺国からも賠償請求
これを聞いた番組コメンテイターでテレビ朝日社員の玉川徹は「データが出そろってからじゃ遅いって、なんでわからないんでしょうね」と怒り心頭である。玉川と「モーニングバード!」は約2年前、汚染水が海などに拡散することを防ぐために、原子炉の周囲をコンクリートで覆うことを提案していたという。
玉川は「(汚染水が)継続的に(海に)出て、とめられないとなったら、(日本だけの問題では済まず)他の国、アメリカの漁業関係者などから賠償請求される」可能性にまで言及した。
都合の悪いデータの蓄積と公表は、原発を取り戻したあとでひそやかに行われるのかもだ。
文
ボンド柳生