司会の小倉智昭の「エンタ☆ビュー」コーナーは人気絶頂の福山雅治(44)だ。東京・有楽町のニッポン放送の深夜番組を終えたあと、午前1時すぎのスタジオで差し向かいのトークだった。収録は6月23日(2013年)で、これが面白かった。
「いいお芝居される女優さんて、内面がかなり破綻している」
小倉「夜型?」
福山「いや、夜はちゃんと眠くなります。ドラマのときは早く寝ます。音楽だと午前2時、3時」
小倉「共演した女優さんに惹かれることはありますか。結構いい女いるじゃない」
福山「いいお芝居といわれるパフォーマンスされる方は、内面がかなり破綻している場合が多いですよね(小倉が笑う)。素じゃないとできないと思います。まともな人はまともな表現しかできない。男もやっぱり壊れないと。もしそういう風に(福山を)見たいと思ってくださるんなら、なんか壊れてるんでしょうね」
小倉「でも、ファンは福山さんが壊れてるとは思ってないよ」
福山「それは恐ろしい壊れ方ですね、逆に(笑い)。見えないまま増殖していって、いつか破滅するという最も恐ろしいパターンですよ」
小倉「福山雅治という人間を好きでしょ?」
福山「そんなに好きじゃない。好きだったらもっといい加減に生きていると思いますよ」
小倉「好きだったら、いい加減に生きる?」
福山「肯定してると思う、いろんなことを。否定してるんで、嫌いな部分とか認めていない部分とか」
小倉「食事を自分で作ったりとかはするんですか」
福山「魚だけ買ってきて、昆布締めにしてみたりとか…」
小倉「やるんだ、そういうことを」
福山「いや、包むだけですよ。ドラマが続いて、身体を絞らなきゃというのがあって、タンパク質中心の生活なんですけど、ささ身だけとかだと飽きますよね。頑張ってるんだからと、ぜいたくをして、いいイカとかいいタコとかいい白身とかを食べるようにしたりしてます」
「子どもが生まれるってすごいなと思う。男は女性と比べて確かなものを残せない」
小倉「プロポーションが変わらない。男性の1人暮らしでは珍しい。誰かいたりするわけ?」
福山「トレーナーといいますが」
小倉「トレーナーか、面白くネェな。結婚する気がないわけじゃないんだよね」
福山「ないわけじゃないです」
小倉「子どもが嫌いじゃないでしょ」
福山「多分嫌いじゃないと思います」
小倉「でも、うっとうしいとか…」
福山「自分の子どもと人の子どもって多分違うんでしょうね。子どもだったら『かわいい、おいでおいで』ってならないんですよ」
小倉「別に自分のDNAを残したいとか…」
福山「それは考えます。DNAじゃなくて使命として。生まれてきたからには生き物として残さなきゃいけないと思ったりするんです」
小倉「世の中の女性は福山さんとならと思ってますよ」
福山「最初はそういう風にいうんですよね。恋っていうのは脳内麻薬が出てますから、お互い。最初だけなんですよ」
小倉「最初だけねぇ」
福山「何度か経験してくると、(恋愛で)がんばれない自分を何度も見てきてるでしょ。『がんばれなくなるんだな、やっぱり』みたいな。だからダメなんでしょうね、そういうところが」
小倉「生まれ変わっても、福山雅治?」
福山「今度は女性がいいです。女性の方が気持ち良さそうだなあとか。子どもが生まれるってすごいなと思う。男は女性と比べて確かなものを残せない。嫉妬なのかなって思ったりするんですよ」
福山「(歌について)ムチャぶりこそがその日とパフォーマンスを向上させると思ってるので、それができる環境でありたいですね」
小倉「萎えないタイプだとおもいますよ」
福山「あきらめ悪いですからね。しつこいですから」
小倉の結論は「いま充実してるので、結婚よりそっちじゃないか。女性になりたいってのは意外だった」
古市憲寿(社会学者)「全体にすごく上手くはぐらかされていて(爆笑)、なんか大きいことを隠しているような…」