酒に酔って前夜の記憶をなくした男たちがバカ騒ぎのツケを払わされる『ハングオーバー(二日酔い)』シリーズの第3弾にして完結編。シリーズ1作目『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(2009)は、奇想天外なストーリーが話題を呼びR指定コメディとして全米歴代最高の興収を記録した。続編『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』(11)は、全世界興収で1作目を上回り、2作合わせて10億ドルを超える興収をあげた。
これまで世界27か国で上映され、日本でもすっかり虜になった人も多い。当時は無名だったキャストらも本作をきかっけにブレイクし、とくに主役のおバカ3人組の一人・フィルを演じたブラッドリー・クーパーは「世界にひとつのプレイブック」でオスカー候補にまでなった。
相変わらずカワイイ子持ちストリッパーのヘザー・グラハム…あれで43歳!
ファンの期待が大きいだけに、第3弾はどのように展開するのかとやや不安だったのだが、なんとお決まりのハングオーバー(二日酔い)がいっさいないというストリーだった。しかし、またもマフィアの騒動に巻き込まれ、人質に取られた友人を取り戻すために、むだにイケメンのフィル、マヌケな歯医者のステュ(エド・ヘルムズ)、大迷惑なデブ&ヒゲ野郎のアラン(ザック・ガリフィアナキス)はハチャメチャな旅をする。
詳しいストーリーはここでは控えるが…というか、この手のコメディはストーリーうんぬんは実はどうでもよくて、いかにこちらを笑わせてくれるかが肝だ。ギャグのセンス、間の取り方やテンポは相変わらず鮮やかで、なかなか笑わせてもらった。ただ、前2作のできが良いだけに、ハングオーバーな展開を期待して観てしまうと、ちょっと物足りなさを感じるかもしれない。むしろ、ハングオーバーなネタをあえて本編では封印し、お決まりのエンドロール後の小話で見事に有終の美を飾ったことを評価するべきだろう。
それにしても、1作目に続き今回も登場した子持ちストリッパー、ジェイド役のヘザー・グラハムがめちゃめちゃかわいい。あれで43歳なんて信じられない!
バード
おススメ度:☆☆☆