参院選が4日(2013年7月)に公示され、433人が立候補を届け出て、21日の投開票へ向けて17日間の舌戦がスタートした。各党首は第一声をどで何をしゃべったか。自民党の安倍総裁は福島市で「復興について」、民主党の海江田代表は盛岡市でやはり「復興について」、公明党の山口代表はさいたま市で「防災について」、日本維新の会の橋下共同代表は大阪市で「公務員改革について」だった。
原発、社会保障と税金…争点に踏み込まない与野党
司会のみのもんたは「やっぱり防災と復興が大きなテーマですかね」と与良正男(毎日新聞論説委員)に聞く。「忘れてませんよということをまず言わなくてはいけないと思ったんでしょう。当然だと思いますけど、半年前の衆院選の時と比べると、原発の話が大きな争点にならなくなった。それに社会保障の話もしたがらない。年金とか医療、介護はこのままではもたないことが分かっているはずなのに…」
吉川美代子(TBS解説委員)は「原発事故は今も続いているわけで、原発・エネルギー政策をどうするかをきちんと踏み込んで話してもらいたかった」という。尾崎弘之(東京工科代教授)は「残念ながら緊張感にかける選挙ですよね」という。
参院選の最大の争点は、アベノミクスの実績を掲げた自公・与党がねじれ解消できるかどうか。与党が解散議席の63以上を獲得すればねじれ解消だし、自民には単独過半数(72議席以上)もあり得るという強気の声も出ている。
政治を身近に感じるツールもっと活用を!
猛暑到来が予想される中、いまひとつ盛り上がらない論戦に、与良は「安倍さんは余裕がありますよ。流れが続いている。ただ、珍しいと思うのは、始まった途端、低投票率を懸念する声が出ていることですね。それではいけない。若者たちが政治を身近に感じるツールとしてネット選挙が解禁になった。夜中でも、24時間利用できるのですよ。政策の議論をする場として有効に使いたいと思うのですが…」
ねじれ解消が最大の争点では政策論争なんてしようがないじゃないか。ただの勝ち負けだけだもの。