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大使館だけじゃないNSA盗聴!日本の民間衛星、海底ケーブルも傍受

   元CIA局員で、その後、民間企業契約社員としてNSA(アメリカ国家安全保障局)のシステム管理に携わっていた技術者、エドワード・スノーデン(30)の、NSA内部資料に基づく告発が世界中で話題を呼び、オバマ大統領を震え上がらせている。

   英紙『ガーディアン』によるスノーデン氏の暴露は止まるところを知らず、今度はNSAが日本を含む38の大使館や代表部の通信を盗聴・傍受していたと報じている。2010年9月に作成されたNSAの文書には、盗聴や監視対象として中東諸国のほかに、日本や韓国、トルコ、インド、フランス、欧州連合(EU)などが含まれていたという。

   週刊朝日で軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏がこう書いている。95年の日米自動車交渉に際して、 CIAの依頼によって通産省官僚と自動車メーカー幹部の通話を傍受していたことが米紙で報じられたことがあり、NSAが冷戦時代から日本の外交通信を傍受し、米ワシントン州のヤキマ陸軍基地内の拠点で分析を統括していたと、ニュージーランドのジャーナリストが指摘しているというのだ。さらに黒井氏はこう書く。

<NSAは日本のほぼあらゆる通信を傍受できるシステムを、すでに構築している。たとえば、在日米軍の青森県三沢基地には、NSAが統括する非常に大規模な電波傍受施設がある。ここはロシアや北朝鮮などの軍事通信の傍受が主任務ではあるが、それだけではなく、民間の通信衛星も傍受できる。NSAは、日本からの衛星通信を容易に捕捉する力があるのだ。
   また、現在の国際通信とインターネットは海底光ファイバー・ケーブルを経由するが、その主要幹線はほとんどアメリカを経由しており、NSAはそれらに直接アクセスできる。さらに、海底のケーブルに傍受機材を取り付ける専用の米海軍攻撃型原子力潜水艦もある>

   黒井氏はNSA は日本からの国際通信のほとんどを傍受できるとしている。また、スノーデン氏がアジア全域でのNSAの活動に関する資料を持ち出している可能性が高く、対日活動に関する情報を持っていると思われるという。

   EUからはアメリカ批判の声が上がっているが、アメリカのいいなりの日本では、メディアでさえアメリカ側に徹底的に事実関係を明らかにさせろという声を上げない。しょせんはアメリカの属国。何をいっても無理だと諦めているようにしか見えない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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