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韓国・サムソン転けると日本経済も転ける!?部品メーカーや金融機関に大きな打撃

   週刊ポストによれば、サムスングループの中核企業の「サムスン電子」の株価が低迷を続けているという。拓殖大学客員教授の姜英之氏はこう話す。<「家電製品からプラント製品まで多岐に展開するサムスンですが、収益は一点集中方式であげてきました。80年代は半導体、90年代~00年代半ばまではテレビ、そしてここ最近はケータイ・スマホ――と10年ごとに中核事業を変え、時代の流れに対応してきました」>

   しかし、先進国ではスマホ市場は飽和化しつつあり、一方の新興国市場では中国メーカやかつての世界シェア1位のノキア(フィンランド)の猛追にあっている。それに加えて、廉価なケータイ・スマホが高い人気を誇る新興国市場でシェアを伸ばしたからといって、収益には結びつかないという。

   韓国の輸出産業の競争力はウォン安経済によって支えられていたが、昨年6月以降、右肩上がりでウォン高が進み、異例の金融緩和を実施した安倍政権誕生後、ウォン高傾向はさらに加速し、この1年で3割近くもウォンは上昇した。

   韓国経済を牽引してきたモンスター・サムスンは凋落していくのか。しかし、サムスン関係者は、サムスン製品の部品の多くに日本製が採用されていて、液晶パネル、スピーカー、携帯のバイブ機能用モーターなど、サムスンが傾けば困るのは日本経済ですと警告している。さらに、日本の大手メガバンクも、韓国企業に向けた貸し出し額は1兆円を超えているという。サムスンの急ブレーキで韓国経済が傾けば、これらの融資が不良債権化するリスクが出てくるというのである。韓国企業の凋落は日本企業のさらなる凋落に結びつくかもしれないのだ。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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