アラブの春は終わったのか…。頭痛い「二股支持」のアメリカ
司会の小倉智昭「アメリカはどう出るのか。軍を支持していたし、モルシ大統領も支持していたが、クーデターとなると…」
高橋和夫・放送大学教授は「アメリカの法律では、選挙で選ばれた政権を軍がクーデターで倒したときは援助ができなくなるんです。しかし新政権を支えたいから、この事態を何と呼んだらいいのか、議会には『クーデターだ』いう人もあり、オバマさん困ってる」
小倉「双方が民衆の上に乗っかってる。真っ二つなんですか」
高橋「選挙では民衆の4分の1くらいがモルシさんを支持し、ムバラクを倒した若い人たちは『選挙を同胞団にもっていかれた』『こんなはずじゃなかった』とう感じをもっていますね」
小倉「民衆の軍に対する信頼はあるのでしょうか」
高橋「軍はしっかりしてますから、民衆にしたらやってくれたという感じでしょうね」
田中大貴アナ「アラブの春は失敗だったということでしょうか」
高橋「まだ結論は出ていませんね。デモができるようになったことだけでもすごいことだから、進歩なんだけど、2年で民主主義がというのは早すぎる。もっと時間をあげたい」
われわれはどうもせっかちだが、エジプトの民衆はもっとせっかちで、生活への不満を自由に表明できるというのも立派な前進だ。ただ、組織として一番しっかりしてるのが軍というのは、やはり前途多難。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト