「妊娠してたんじゃなくて、出産していました。赤ちゃんも2か月ということです」
司会の加藤浩次が念を押すようにいう。フィギュアスケートの安藤美姫(25)が今年4月(2013年)に女の子を出産していたことがわかった。結婚のニュースも妊娠のニュースもなく、いきなり出産の報告だったのだから驚きも大きい。本人は来年2月(2014年)のソチ五輪出場をめざし本格的なトレーニングを始めている。
ハードル高いソチ五輪―関東選手権、東日本選手権、全日本選手権…
安藤は昨年11月(2012年)、イベントに参加したとき、ゆったりとした服装でテレビカメラの前に現れ、「スケートと違う時間の中で新しいたくさんの出会いがあり、これからはそれを大事にしていきたい。最近、子どもたちと触れ合う機会があったが、すごく新鮮だった。子どもの笑顔に癒され、パワーをもらった」などと、母親になることを意識したような発言をしていた。逆算すると妊娠5か月ごろだったが、誰も気づかず、発言の真意を見抜いたマスコミもなかった。
キャスターのテリー伊藤はスポーツ紙に掲載された赤ちゃんを抱いた笑顔の写真を見ながら、「いい顔していますねえ。本当に穏やかですねえ」
復帰へ向けた動きは早く、出産1か月後には練習を開始し、先月(2013年6月)はアイスショーに出演、ジャンプも披露していた。だが、ソチ五輪へのハードルは高い。あと3か月に迫った10月の関東選手権、11月の東日本選手権で上位の成績を残し、12月の全日本選手権の出場権を得て、そこで好成績を上げなければならない。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト