美ババの時代がやってきた!お肌磨き体整え「セックスで長生き」ウリは優しさ

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   雑誌のおもしろさは話題を追いかけることではなく、話題をつくり出すことである。そういう意味では、今週の『週刊新潮』の佐田玄一郎・衆院議運委員長のセックススキャンダルはその王道であろうし、ある意味、『週刊現代』の70代、80代のセックスもそういえなくはない。

   初めは団塊世代のセックスだったのがエスカレートし、70代、80代まで「元気にセックス」と『週刊ポスト』もやり出した。週刊ポストは歴史的に見ても、週刊現代の元編集長やライターを引き抜いて創った週刊誌だから、表紙、サラリーマンをターゲット、取材体制やアンカーマンシステムと、週刊現代とうり二つである。

   われわれ週刊現代側からいわせると、週刊ポストは「物真似雑誌」だが、雑誌の世界は不思議なことに「物真似雑誌」のほうが売れるのである。『an・an』を真似た『non-no』しかり、『平凡パンチ』を真似た『週刊プレイボーイ』しかり、『フォーカス』を真似た『フライデー』しかりと、挙げればきりがない。

   売れる理由の一つとして、二番煎じ雑誌は本家のいいところに加えて、新しい要素をつけ加えるからであろう。私の編集長時代にヘア・ヌードをやりだしたら、週刊ポストも同じタイトルのグラビアを始めた。雑誌の企画には「知的財産権」がないから、他誌が同じことを始めても止めろというわけにはいかない。

美魔女なんぞ洟垂れ娘!「美ババ写真集」「美ババコンテスト」なんていかがか?

   老人のセックスに話を戻す。『週刊文春』まで「60歳からのセックス」を始めたところを見ると、この手の話題は売れるのであろう。先の女子大生を買春していた佐田氏も元気でセックス好きの60歳。6月27日(2013年)付『スポーツニッポン』は「熟女専門の売春クラブが摘発された」と報じている。

<高齢者の客に売春を斡旋したとして、警視庁保安課は26日までに、売春防止法違反(周旋)容疑で、東京都豊島区高田の派遣型売春クラブ経営の女(63)ら2人を逮捕した。従業員の平均年齢は63歳で、これまで摘発した売春クラブでは最も平均年齢が高い。利用客は『おばちゃんたちは優しいから利用した』と話しているという。(中略)
   最高齢の73歳女性は生活保護、65歳女性は年金を受給しながら働いていた。諏訪容疑者は『超熟女を売りにしていた』と供述。50~60歳代を中心に雇い、若い女性が採用を申し込みに来ると、『まだ早いわ』などと断っていた。
   捜査関係者は『73歳の女性は年齢より10歳ぐらい若く見えた。ほかは年相応だが、いずれも上品で優しそうな印象』と話した>

   このままいくと「美魔女」なんぞ洟垂れ娘でおもしろくないと「美ババ」の時代が必ず来る。「美ババ」は「VIVA」に音が似ているから、ババたちも悪い気はしないはずである。

   「ハマのメリー」は70を超えても街角に立ち続けたが、ドキュメンタリーで見たその姿は無惨であった。だが、いまの70代、80代は「セックスできれいになる」「セックスで長生きできる」とせっせとお肌を磨き、スポーツジムやフラダンスで体を整え、化粧もうまくなっているから、ジジイだけではなく、同世代の女に苦手な若い男たちも、スポニチにあったように「優しさ」を求めて来るかもしれない。

   いいアイデアがある。「美ババ写真集」をつくり新聞の全面広告を使って大々的に宣伝するのだ。「美ババセクシー」「美ババコンテスト」「美ババAV」。ギャラは安くてすむし、需要の裾野は広いから当たること間違いない。どこぞの週刊誌でやらないかな。企画謝礼は話し合いで。ここまで来たら、そこまでやらなければ週刊誌じゃない!

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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