高校2年生の男子生徒(16)が、授業が終了した直後に同級生をカッターナイフのようなもので刺し重傷を負わせる事件があった。逃走した男子生徒は途中でタクシーを強奪し、6時間後に警察官に発見されて殺人未遂の疑いで逮捕された。
犯行に及んだ理由について男子生徒は、「授業中に消しゴムを後ろからぶつけられて頭に来た」からと話しているという。あまりにも幼稚な理由に、フリーアナウンサーの八塩圭子は「とても短絡的な行動ですね」と唖然としていた。
タクシー強奪して必死の逃亡
事件があったのは千葉県習志野市の市立習志野高校で、奥平邦彦リポーターによると、数学の授業が終わり、先生と挨拶を交わした直後に起きたという。教頭の話では「授業が終わった直後、クラスの一人の生徒がもうひとりの生徒に刃物を持て襲いかかった」という。
担当の教諭は刺された生徒の手当てをしながら、刺した男子生徒にその場にいるように指示したが、男子生徒は学校から4.4キロ離れた大型スーパーまで自転車で逃走し、スーパーのタクシー乗り場でタクシーに乗り換え、途中でタクシー運転手を果物ナイフのようなもので脅して下車させてタクシーを強奪した。自分で運転して40メートルほど走ったが、側溝に脱輪したため車から降りて徒歩で逃げているところを、午後7時前に緊急配備中の警察官に発見され身柄を拘束された。
教頭によると、「被害にあった生徒は活発なスポーツマンタイプで、事件を起こした生徒はおとなしい無口のタイプ」だという。日頃の2人の関係など詳しい事情は不明だが、いくら最近の若者はキレやすいとはいえ、消しゴムをぶつけられたからと同級生を刺傷したうえ、タクシーを強奪するまでエスカレートするのは異常だ。