「動画サイトに投稿されたこちらの映像をご覧ください」
リポーターの阿部祐二がそう言ってある画面を示す。近くに住宅も見える無人の道路に白いプラスチックの容器のようなものが投げ込まれ、コロコロと転がったと思うと、突然ドーンと音がして火の手が上がり、白煙が広がった。「投稿したのは男子高校生でした。いったい何が起きているのでしょうか」
京都府警が任意聴取
映像は他にもある。白いシャツの男性が土手を下りている。下り切ったところで、いきなりボーンと音がして男性の背丈ぐらい炎と煙が上がった。男性にけががあったかどうか不明だが、物騒な火遊びである。京都府警によると、この映像を投稿したのは京都府内の男子高校生で、爆発物は自作したものとみられている。府警は男子高校生から任意で事情を聴いている。
投稿された爆発映像は田んぼや用水路のものもあり、4点が確認されている。阿部はそのうち2か所の現場を訪れたが、いずれも路面に焦げた跡が残っていた。近所の人は爆発に気づかなかったといい、警察や消防にも爆発によるけが人などの通報は入っていないという。
映像に映っている爆発物はどんなものなのか。防衛大学校の甲賀誠教授(火薬学)は「火薬ではなく、化学物質を混ぜ合わせ化学反応によって起こしたものとみられ、高校の化学の授業で習う程度の内容と思います。何かしらの遠隔操作をやっていますが、電気工作ができればふつうにできるものだと思います」という。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト