「(たぶん)辞めます」「いやいや続けます。ワタシは辞めるなんて言ってない」。不祥事続きでワイドショーお騒がせな全日本柔道連盟の上村春樹会長がやっぱり辞めることにしたという。では、「いつ辞めるの?」と聞かれれば、世間は「今じゃないでしょ」だろうが、ご本人は「全柔連の改革の道筋」をつけてからなんだそうな。
相次ぐ不祥事の責任者が「自分が改革」という滑稽
混乱のなかで放り出すよりは、泥は自分がかぶった上で引き継ぐべきだ――といった組織トップの責任の取り方もないことはないだろうが、このたびは道筋をつける締め切りの明確な設定もなく、番組コメンテイターからは「自分が責任者のときに起きた不祥事を自分で改革するというのは、ほかの業界ではありえない」(舘野晴彦・ゲーテ編集長)という批判が聞こえる。
また、全柔連の会長を辞めても、理事として残って影響力を保ち、「院政」をしくのではないかという懸念も持たれている。上村は記者会見の場では理事を辞めるかどうかを明言しなかった。
入門者減少に悩む埼玉のある柔道場では、弟子から毎年徴収して全柔連に納める登録料の使途について、保護者から厳しい問い合わせが相次ぐなど参っているらしい。「(会長には)一刻も早く辞めてほしい。努力している指導者が馬鹿を見ることになっては本当に困る」(柔道場の館長)
文
ボンド柳生