兵庫県上郡町の県立上郡高校できのう19日(2013年6月)、女子生徒が次々に過呼吸のような症状を訴え18人が病院へ運ばれた。いずれも症状は軽かったが、原因は不明で学校側は戸惑いを隠せない。だが、若い女性にありがちな現象らしい。
1人が過呼吸症状訴えたら周囲にたちまち伝播
「次から次へと息苦しい状況になる生徒が増えて」と松﨑隆幸校長が困惑気味に話す。意識がもうろうとし、呼びかけにも反応が鈍い生徒が続出したのだ。
3時限目が終わり、休み時間に入った午前11時半ごろ、廊下で話していた1年生の数人の生徒のうちの1人が、気分が悪くなったと保健室へ運ばれた。間もなく回復したが、4時限目終了後に一緒にいた別のクラスの2人も過呼吸のような症状になり保健室へ。さらにそれを見ていた生徒や介抱していた生徒が、次々に不調を訴え保健室へ運ばれた。2時間後には1年生20人、3年生1人の計21人が同じような症状を訴える騒ぎになった。
学校は近くの医師に来てもらい診察を受けた後、18人が病院へ搬送されたが、いずれも症状は軽く、3人が大事をとって入院した。
薬物を使う実験などをしていたわけではない。立ち話をしていて起きた出来事だ。原因は何なのか。「それがわからないんです、ドクターにもお伺いしたのですが、現時点ではわからないということです」と校長は言う。学校は男女共学で男子生徒もいるが、症状を訴えたのは女子生徒だけで、男子生徒も教職員も何ともなかった。
おおたわ史絵(内科医)「私も経験。なぜか女性に多い」
コメンテーターのおおたわ史絵(内科医、執筆家)が解説する。「集団パニックという現象で、病気ではないと考えていいと思います。世界的にも非常によくあることで、特別変わったことでもありません。私も小学校の林間学校で同じような体験をしました。クラスの女の子が徐々に泣き始め、全員が2時間ほど泣いたことがありました。
なぜ起きるのか。医学的、科学的には解明されていないのですが、人間は同調する生き物です。保育園でゼロ歳児の1人が泣き出すとみんなが泣き出す。大人でも誰か何かのきっかけで笑うとみんなが笑い出す。あれと一緒です。若い人、女性に多い。原因はわからないことが多いです。霊感とかオカルト現象と結び付けるのもナンセンスですね。家庭も学校も特別心配せず、いつも通りの普通の生活に戻せばいいのです」
キャスターのテリー伊藤「連鎖的ってことあるじゃない。昔、グループサウンズのころ、誰かが失神するとみんな失神したじゃない」
司会の加藤浩次「18人という大きな人数で大丈夫かと思いましたが、そんなに心配することはない?」
おおたわはきっぱりと「私はそう思います」