競争入札と言いながら、「応札は身内の1社」
北海道・幌延町にある幌延深地層研究センターもそのひとつだ。放射性物質の埋設模型を実物大で見ることができる施設だ。建設・運営は原子力環境整備促進・資金管理センターという団体で、経産省OBは2人。放射性廃棄物等対策室は「競争入札だから天下りとは関係ありません」というのが、ウソであるのは前述の通りだ。
しかも、これまで10億円をかけてさまざまな処理施設を作っているが、あくまで展示用、PR用にすぎない。3年間で2万人が訪れたというが、地元では「人口2600人の町にそんなものを置いても効果は少ない」という。
竹田圭吾(ニューズウィーク日本版編集主幹)は去年(2012年)、ここを訪れていた。「閑散としていて、電気代のムダじゃないかと思いましたね。原発を広報するよりは、(埋設を)受け入れ自治体に説得する材料という感じ」という。
宋美玄(産婦人科医)「事故の後も原発の広報をしていたというのがわからない」
司会の小倉智昭「電力会社はあるだろうが、お役所が二十何億円かけて広報しないといけないというのが現実なんですね」
竹田「広報はあってもいいが、内容ですよね。事故で状況は変わっているのに、事故の前と同じ。誰も予算を見ていないのが問題ですよ」
安倍首相は東欧諸国、ベトナム、インドをはじめ世界に原発を売るつもりらしい。
宋「事故が収束もしてないのに?」
原発がいかに高くつくか、まだわかってないらしい。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト