「9月世界同時株安」アベノミクスから逃げ出した海外投資ファンド

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秋に世界マネーの流れ激減…「今は売っておくタイミング」

   では、世界の金融市場に大きな衝撃をもたらしたFRBの政策転換があるとすればいつごろなのか。かつてバーナンキ議長の下で、金融政策を決める会合の声明づくりに携わってきた元FRB高官のロベルト・ペルリは、「FRBは現時点でバブルが起きているとは思っていないでしょうが、こうした状況が長く続けばバブルになるかもしれないと注視しているでしょう」と前置きしてこう語る。

「(あの発言は)今年9月ごろの金融緩和縮小を念頭に置いたものだと思います。予想より早く縮小が行なわれるかもしれませんよと、市場に準備させようとしたのではないか」

   FRBの取材を続けるニューヨークの布施谷博人記者は現地の模様をこう伝えている。「早ければ9月に緩和縮小を決めるのではという見方は広がっています。先進各国が過去に例のない金融緩和を走っている中で、先頭を走ってきたFRBが縮小に舵を切れば、超金融緩和が終わりに向う第一歩になると受け止められる可能性があります。そうなれば、世界のマネーの流れが激変するきっかけになる。このところFRB関係者からは『金融緩和を縮小した場合でも、わずかにマネーの流れは減るものの緩和は変わらずに続く』という発言が増えています」

   今週の18、19両日にFRBは金融政策を決める会合を開く。この会合の行方を固唾を呑んで見守ることになりそうだが、アベノミクスの行方にどんな影響を与えるのか。倉都氏はこう指摘した。

「規制緩和も必要ですが、それだけでは不十分です。生産性をどう上げられるか、どういう成長性をストーリーとして描けるか、どうやって業績を上げていけるか。それがないと政府と企業両方のバランスのとれた戦略が出てこないでしょう。それが出てこないと海外からのマネーも入ってこないと思います」

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2013年6月12日放送「突然の乱調 金融市場に何が」)

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