深夜に車が通れない細い路地を懐中電灯片手に走っていく医師・次田展之氏(40)。次田医師がいるのは広島県尾道市の沖合にある離島の百島だ。離島医療の厳しさと向き合いながらも、夢の実現に向けて奮闘する姿を「スッキリ!!」が追った。
神奈川県の病院やめて…「悪いことして逃げてきたと思った」と島民
百島は本土から船で約40分ほどだ。島民は330世帯で560人で、島民の60%が高齢者である。森圭介アナウンサーは「百島は2011年までの6年間、医師不在でした。その島にそれまで勤務していた神奈川県内の病院を辞め、次田医師が赴任して来ました」と紹介する。
赴任したばかりのとき、「何か悪いことをして島に逃げてきたのでと思った」と笑って話す。次田医師は「都会では考えられない患者さんが来るよ。タヌキに噛まれたとか、なぜか玄関先にいたエイのヒレに刺されたとかね」と苦笑した。次田医師は新たに診療所を立ち上げるため、尾道市と交渉して3000万円を借りた。診察は午前中で、午後は車で約60人、30世帯の訪問診察をしている。
離島医療の難しさ「水上飛行機で瀬戸内の島全部回りたい」
百島の周辺6島にも医師はいない。定期的に船でそれらの島も回っている。「深夜の緊急診察は年間に数件ならまだいいが、この島では100件近くになります。だから、医師がみんな辞めて島から出て行ってしまう」と次田医師はいう。
司会の加藤浩次「一人ですべてを切り盛りをしているわけでしょう。これは大変なことだよ」
「近い将来、水上飛行機を手に入れて、瀬戸内海の島全部を診察に回ることが夢なんです。そうすれば、離島医療の困難さも少しは和らぐでしょう」と話す。頼りになる「小さな島のお医者さん」だ。