障害者にわざとぶつかり、「携帯電話が壊れた」と因縁を付けて多額の金銭を要求する悪質極まりない事件が多発している。知的障害者ばかりを狙う卑劣さに、司会のみのもんたは「これはほっとけない!」と顔を真っ赤にして怒る。
静岡県で頻発!身長165センチの40歳前後。左耳にピアス3個
この5月(2013年)、静岡県の清水、沼津、御殿場、三島などのJR駅ホームか駅周辺で、こうした犯罪が5件も起きた。知的障害のある男性(39)は、清水駅のバス乗り場で40歳ぐらいの男がぶつかってきて、携帯電話が壊れたと因縁をつけられた。男性は自宅方向のバスに乗るが、男も追いかけてきたため怖くなって近所の青果店に逃げ込んだ。女性店主によると、「息せき切った感じで飛び込んできたので『どうしたの』と聞くと、『ボクが悪いんだ。ボクが悪いんだよ』って。何があったのか、あの人は言わないですよ」
このときは女性店主が追ってきた男と話したため、男は何も要求せずに立ち去ったが、男性は昨年8月にも同様のトラブルにあい、修理代と治療費18万円を支払っていた。男性の母親からそのときの話を聞いた女性店主は、男の特徴は今回の男とまったく同じだという。身長は165センチぐらいで、髪は短め。左の耳にピアスを3つ付けていた。
警察また等閑視!「脅しではなく示談。立件難しい」
被害男性が通っている障害者自立支援施設「あまぎ学園」では、事態を重くみて入所者や通園者にアンケート調査したところ、同様手口で昨年4月に1件、今年5月に5件もあり、現金数万円を支払っていたことが分かった。人相も似ていることから同一人物の犯行と見てまず間違いないだろう。ところが、警察に相談したところ、脅し取られたわけでもなく、示談で済んでいることから、事件として立件するのは困難といわれたという。
男性の母親は「人に迷惑をかけることはほとんどないんですよ。こういう子たちは相手がぶつかってきて、『お前がぶつかってきたんじゃないか』といわれれば、そうだなになってしまう。周りの人に『助けてくれ』とも言うことができない子どもたちだから、卑劣ですよ」と憤る。
コメンテーターの弁護士の大渕愛子は「同一人物が繰り返し行なっていることが明らかになれば、偶然でないことがはっきりする。携帯電話が壊れたは詐欺罪、ぶつかった行為は暴行罪、金を出せといえば恐喝罪に当たる」という。
静岡県警は野放しにしていていいのか。