加藤コミッショナー何者?ナベツネが連れて来た元駐米大使「週1出勤、月給200万円、交際費1000万円」

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   プロ野球のボールが飛ぶように調整されていた問題できのう12日(2013年6月)、日本野球機構(NPB)の加藤良三コミッショナーが会見して、「知らなかった」と事務局内の意志の疎通を欠いたことは認めたが、責任については「不祥事ではない」と突っぱねた。

「ボール変更知らなかった。隠蔽でも不祥事でもない」

   今シーズン始めからボールが飛ぶことは知られていたが、加藤氏も事務局も「変わっていない」としていた。それがこの11日、NPB事務局が選手会に「調整していた」と明かしてわかったのだが、加藤氏はそれまで知らなかったというのだ。

   統一球はもともと加藤氏のアイデアで、そのためボールには「加藤良三」というサインが入っている。その当人が知らないうちになぜボールが調整されたのか。コミッショナーはNPBのトップだ。事務局の上に各球団のオーナー会議があり、その上に位置する。加藤氏の言い分では、事務局が勝手にやったということになるが、この説明があやふやだった。

   下田邦夫事務局長は11日の発表では「加藤氏に相談している」といっていたが、これがウソだった。この日も「ウソととられても仕方ない」「反省している」と要領を得ない。「何人が知っていたのか」との質問には、事務局員が「若干名」とあやふやで、「数は?」と突っ込まれると、「いわなきゃいけませんか」と押し問答の末に、「事務局長を除いて2 人」。つまり3人が知っていたという。ボールのメーカーのミズノにまで口止めをした理由ははっきりしなかった。

   加藤氏もこれまでの説明と違ったことを謝罪はし「知っていれば公表したし、すべきだ」といったが、「隠蔽か」との問いには「不祥事ではない」「隠蔽はなかった」「疑問にも思わなかった」という。

ホームラン乱発に疑問持たなかった自称・野球ファン

   この時期までのホームラン数を比べても、去年の309本に対して、今年は512本だ。これに疑問を抱かないコミッショナーとは何なのか。加藤氏は2008年まで駐米大使だった外交官だ。大リーグで始球式をするなど野球ファンで通っていた。退任してNPBコミッショナーに就任している。なぜ加藤氏が起用されたのか。スポーツジャーナリストの玉木正之氏は、「渡辺恒雄さん(巨人軍会長)がウンといわないと決まらない。加藤さんも渡辺さんが連れてきたとみんな了解している」 という。コミッショナーは出勤は週1回で、月給200万円、交際費1000万円だそうだ。

   司会の小倉智昭「きのうライオンズの菊地雄星が9回1アウトまでノーヒットノーランで、そのあとヒットを打たれた。あれがもし去年までの飛ばないボールだったら、ノーヒットノーランだったかも…なんていわれたら野球がおかしくなるでしょう」と熱くなっている。

   田中大貴アナがボールを手に「選手はこれにすべてをかけているわけです。選手はきのう、試合が始まる前にNPBから説明があると思っていたがなかったそうです」

   会見があったのは夜のゲームが始まっている時間だった。小倉は「みんな朝から会見を待っていたのに、野球が始まってから会見するとはね」と呆れ顔だ。

   笠井信輔キャスターが珍しく強い調子でしゃべった。「コミッショナーが本当に知らなかったのなら、事務局長以下を処罰すべきでしょう」

   小倉「去年、ボールが飛ばないために年俸が下がった選手が、今年は打つようになったら『ボールが飛ぶからだろ』といわれたんじゃたまらない」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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